日本初の茶の専門書を著し、日本にお茶を広めたとされる栄西禅師。
その栄西禅師が植えたと言われる福岡市脇山地区のお茶は
現在では担い手が少なく、栽培されている量もわずかです。
後継者不足で一度は生産が途絶えましたが
地域おこしを目的に地元有志と農協の青年部が協力して荒れた茶畑を整備し
2004年から生産を再開しました。
そんな脇山地区で「このお茶を守りたい!」と
お茶を栽培している馬場さん親子(父 雄治さん、息子 康平さん)。
この日は馬場雄治さんに、お茶畑へと案内してもらいました。
福岡市南部、背振山系の山々のふもとに位置する、自然豊かな脇山地区。
山道をどんどん登っていくと
山の奥にお茶畑がありました。
切り開かれた大規模なお茶畑ではありません。
しかし、山の中に植えられたお茶畑のひっそりとした佇まいは、
この地で受け継がれてきた長い歴史を感じさせます。
馬場さんたちは、少量だからこそできる手間ひまをかけたやり方で
農薬を使わずに栽培しているそうです。
お茶畑を見学した後は脇山中央公園へ。
ここには日本のお茶発祥の地の記念碑「茶徳碑」があります。
そして、公園の中にもたくさんのお茶の木が植えてあります。
これらのお茶は収穫して、地元脇山小学校の児童たちとお茶づくり体験をするのだとか。
馬場さんたちも通ったという、脇山小学校。
馬場さんは、母校の児童たちに
歴史ある地域のお茶づくりを体験してもらったり
米づくりや野菜づくりの体験指導も行っているそうです。